HOME > ドクター阿部のBLOG > 個別化医療 > これからの医療 第19回個別化医療学会にて②

ドクター阿部のブログ

これからの医療 第19回個別化医療学会にて②

2014/12/29【個別化医療】

11月に行われた国際個別化医療学会の学術集会では、特別企画として、
米国財団法人野口医学研究所理事長である佐野潔先生に
アメリカの家庭医の話を通して次世代の提言をお話いただきました。


家庭医というと日本ではあまりピンときませんが、

アメリカでは深い知識と高い診療能力を要求される専門分野のひとつです。

日本での総合診療医、総合内科医などがやや近いかもしれませんが、
患者の病歴、ライフスタイル、仕事、家庭、など、あらゆる情報を元に判断します。

そして、診療するだけでなく、より専門的な治療が必要と診断した場合に、
誰にコンサルテーションすればいいか、どの先生にリファーすればベストかの判断にも関わります。

その人の健康を生涯にわたって見守り続けるという役割を果たす家庭医は、

私が以前から提唱している生涯主侍医システムと同じ考えです。

ともすれば医療はある一点に、あるいはミクロの世界にズームインして考えがちですが、
ズームアウトして、広い視野でものを見る医療が大切だと佐野先生は話されていました。
病気のみの診断ではなく、患者様のあらゆる情報を把握して診断するという、
個別化医療の発想が大切です。
 

ズームインの考えが進んでいくと、ゆりかごから墓場までといわれる医療が、
生命の発生を視野に入れると子宮から墓場までということになるといお話しは興味深いものです。
例えば、妊婦がダイエットをすると胎児は栄養が不足した状態になり、
栄養を体脂肪として蓄える、いわゆる肥満遺伝子がONになり、誕生後将来的に、肥満になりやいなど健康に影響をおよぼします。
あるいは妊婦がたばこを吸っていると
生まれてくる赤ちゃんにもたばこに対する嗜好性となり、たばこへの欲求が強まります。
生まれる前の環境から、個人の健康状態を把握し、生後の健康管理に役立てる時代になりつつあるようです。

 
アメリカの家庭医の話を通して、個別化医療の果たす役割の重要さを改めて知ることができました。

佐野先生、示唆に富む貴重なお話しをありがとうございました。



ページトップ

"
Copyright KUDAN