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ドクター阿部のブログ

再発予防にも効果的な樹状細胞がんワクチン療法

2014/08/27【がん治療について】

 先日、ある患者様が、半年ぶりにわたしのクリニックにいらっしゃいました。

冬の間はオーストラリアで過ごしていたので、日本に戻ったこの機会に、久しぶりに
再発していないかチェックをしたいとのことでした。

 

彼が初めてアベ・腫瘍内科・クリニックに来院されたのは、1年ほど前のことです。
大腸がんをわずらい、手術は成功したものの、肺に無数の転移が見つかったことがきっかけでした。
小さな無数の肺がんの治療には、手術や放射線治療は不向きです。
通常は化学療法を選択するところですが、その方の上司が当クリニックの患者様で
免疫細胞療法に関しての知識をお持ちだったため、新樹状細胞がんワクチン療法を受けてみたいということでした。

早速、「新樹状細胞がんワクチン療法」をワンクール行いました。
2週間に1回づつ、計6回のワクチン投与を行ううちにみるみる効果が表れ、
結果、肺にあった無数のがんは、見事に消えたのです。

 

治療の効果も素晴らしいものでしたが、
特筆すべきは、治療してから6ヶ月後に検査をしても、全く再発がなかったということでしょう。
腫瘍マーカーもまったく正常でした。

 

実は、大腸がんは、肝臓とともに肺に転移しやすいがんです。
個人差はありますが、6ヶ月は注意して見なければなりません。
この患者様の場合、海外に行かれていたために、ワンクールの治療の後は全く治療を行っていませんでした。
にもかかわらず、治療が終わったあとも、体内で樹状細胞がんワクチンがずっと働き続けていたと考えられます。

新樹状細胞がんワクチン療法では、ワクチンによって活性化されたメモリーT細胞が体内に残ります。
もしがんが再発してもすぐに免疫を活性化し、攻撃することができるのです。

 

他の治療方法では、治療が終わった後まで効果が続くということはありません。
転移があったら、また抗がん剤治療を再開しなければならないのです。

それに対して、この患者様のように、ワンクールの治療が終わって6ヶ月経っても、再発が見られない
ということは、治療効果がそれだけ長く持続していたということです。
がんが再発していたとしても、早い段階で叩くことができていたわけです。


元気に帰国されたその方は、今はがんよりも、腰が痛くて困ると笑っておられました。

 

 

新樹状細胞がんワクチン療法は、治療の効果はもとより、
治療後も再発の可能性を低く抑えることができるという点でも優れた治療法です。

新樹状細胞がんワクチン療法をはじめとする免疫細胞療法は、従来の三大標準治療に加えて、
第四の治療として世界中で急速な進化を遂げており、
わたしは今後、間違いなく
10年以内に主流の治療法になると確信しています。
その理由のひとつにこうした治療効果の持続性があるのです。

 

がん治療の専門医
アベ・腫瘍内科・クリニック 理事長

阿部 博幸



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