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ドクター阿部のブログ

がん治療の正確性を高める「遺伝子検査」をフル活用する九段クリニック

2011/10/13【がん治療について】

がん治療における遺伝子検査の重要性というものはもっと広く認識されてもいいはずなのに、と私は常々もどかしく思っています。
 大学医学部や研究機関で遺伝子検査は導入されていますが、多くは遺伝子異常や先天性異常などの限定された専門分野に限られ、生活習慣病など臨床分野に使われることがきわめて少ないのが現状です。まして、がんに特化しているところは日本にはごく少ないと思います。
 当九段クリニックは生命科学研究所を持ち、遺伝子検査を治療に活用しています。日本でも数少ない、最も進んだ医療を提供できるクリニックと言えるでしょう。

 当クリニックでは治療に入る前にまず遺伝子検査を行います。それによって治療方針を決めることができます。突然変異なのか、がん増殖のアクセルが効き過ぎているのか、それを防ぐブレーキが効かない状態なのか、あらかじめわかれば、治療の方針が立てやすくなる。抗がん剤を使う場合も、効くか効かないかは遺伝子検査でわかります。
 また、特定の遺伝子がONになっていると、予後が非常に悪いということがわかっています。治療に抵抗するがんがあるということで、あらかじめわかっていれば治療方針を立てやすい。ワクチンが効きづらいがんもあり、こうした事前の情報が得られていれば手術で対応するとか、前回述べたウクラインのような副作用の小さな抗がん剤で対応するとか、その患者様の健康状態も加味して、最も適切な治療を行うことができるのです。

 がんの難しさは仮に手術や放射線治療で取ってしまっても転移の可能性が残ることにあります。転移の有無は画像診断などで行うのですが、それでも隠れてしまってわからないことがあります。遺伝子検査を行えば、腫瘍マーカーよりも確実に正確に速やかにこうした極小のがんもわかります。そのため、当クリニックでは治療後3ヶ月経った時点でもう一度遺伝子検査を行い、治療によってがんが本当に消えたかどうかの評価を行うというプロトコールを採用しています。

○統合的腫瘍学の考え方
 がんの治療方法として日本では手術、薬物療法、放射線治療の3つしかないように思われているようですが、実際には選択肢はいくつもあります。転移性のがんをいくら手術で取ってもきりがありません。体力がない患者様には薬物療法の副作用はつらいでしょう。
 患者様のためになにがいちばん適切な治療方法なのか。効果があって肉体的負担の少ない治療方法は何か。抗がん剤や放射線の量や種類を選ぶというだけでなく、エビデンスに裏付けられた治療法であれば、積極的に研究し、最も先進的な医療も含むより広い選択肢の中から最適な治療を提供していくのが、私たちが推進している統合的腫瘍学(integrative Oncology)という考え方なのです。



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