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ドクター阿部のブログ

日進月歩で進むがん治療の最先端にあるPersonalized Medicine

2011/09/23【がん治療について】

がんというのは不治の病で、一度かかってしまったら死ぬしかない、という暗黒の時代が長く続きました。しかし、前回の2度がんになった患者様の例を出すまでもなく、現在ではがんというのは必ずしも不治の病ではなく、きちんと治療すれば治る時代になってきたといえましょう。
もちろん早期発見早期治療が大原則です。
がん免疫細胞療法の場合、転移があっても治療は有効に作用します。また、がんがステージ3でも4でも一定の延命効果が得られることがわかっています。
しかし、体力が落ちれば、免疫機能自体が低下しているため、効果が制限される可能性はあります。がんが大きくなるほど治療するのはたいへんですから、小さいうち、転移のないうちにスタートさせることが有効であることは間違いありません。

がん免疫細胞療法の中でも、九段クリニックが推進している樹状細胞がんワクチン療法の優位性は明らかなのですが、私たちはこれだけにこだわっているわけではありません。Integrative Oncology (インテグレイティブ・オンコロジー・統合的腫瘍学)という観点から、Personalized Medicineを積極的に採り入れているのです。

 私のクリニックで行っているのは、がんを攻撃するNK(NKT)細胞を利用した免疫細胞療法と、T細胞にがん細胞を認識させて攻撃させる樹状細胞を利用した免疫細胞療法の2つを組み合わせたハイブリッド療法です(自然免疫+獲得免疫)。
これに放射線療法、温熱療法、高濃度ビタミンC点滴療法といったものを組み合わせます。

◇放射線療法は機器の進歩によりピンポイントで患部に照射できますし、それによってがんが弱まりワクチンが効きやすくなるという相乗効果が期待できます。

温熱療法はがんが熱に弱いことから、43℃の熱を局所的に当てがんを死滅させるという療法の他に、全身にマイルドな温熱を当て、ヒートショックたんぱく(HSP)という物質の効果を利用する方法があります。この方法は、がん細胞の抗原をわかりやすくしてキラーT細胞が狙いやすくするため、ハイブリッド療法との相性が非常にいいのです。

高濃度ビタミンC点滴療法は、ビタミンCががんを殺す作用を持っていることから、補助的予防的、また維持療法として使います。

◇他の病院で行う抗がん剤を組み合わせることもあります。ただ、多くの抗がん剤は強い副作用があるので、がんを弱らせる目的で低容量、低副作用の抗がん剤を使用し、樹状細胞がんワクチン治療でより高い治療効果を狙うのが効果的です。



○効果が高く副作用が小さな、抗がん剤への期待

今注目しているのは、新しい抗がん剤「ウクライン」です。
 クサノオウという植物の特殊な抽出液を原料とする植物由来の抗がん剤ですが、がん細胞にのみ働きかけ、正常細胞には影響を与えないという特性から、ほとんど副作用がないので、安全で確実にがんを退治することができます。それに加えて、ウクラインには免疫機能を活性化する作用があるため、樹状細胞がんワクチン療法ときわめて相性がよく、併用療法での抜群の効果が期待されているのです。
 医療は日進月歩で次々と新しい薬剤や治療法が開発されています。九段クリニックでは患者様によりよい医療を提供するために、常に新しい情報をキャッチしたり、新しい治療技術開発のために日夜研究に励んでおります。



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